わたしの中でドリル本と言えば『ソフトウェアテスト技法ドリル―テスト設計の考え方と実際』ですが、昨年11月にバグを検出することに特化したドリル本『ソフトウェア技術者のためのバグ検出ドリル』が発売されました。
さっそく購入してパラパラと眺めたのですが、これは面白そう!
本書は『山浦恒央の“くみこみ”な話 - MONOist(モノイスト)』の内容を大幅に改稿したものとのこと。掲載されているバグ検出問題はぜんぶで31問。どれも著者の山浦恒央さんが体験したバグを元に作ってあるそうです。
わたし自身、これまでバグの生成を含む数々の失敗からたくさんのことを学んできましたが、開発現場で出会えるバグには限りがあります。時間は有限ですし、そもそもバグをなるべく作らないためにチームみんなで尽力しているのでね。だから他人が経験したバグを使い、あたかも自分が出会ってしまったかのような擬似体験ができるのは大変貴重です。ありがとうございます。
6つの開発フェーズ(要求仕様、設計、コーディング、デバッグ、テスト、保守)をカバーしたリアリティのある良質な問題を解き、含蓄に富んだ解説を読みながらソフトウェア開発に必要な4つの能力を鍛えたいと思います。
- バグを見つける嗅覚
- 他人の作ったプログラムを読む読解力
- 必ずバグを見つけるという強靭な精神力
- 自分の専門外でも仕様をもとにバグを見つける汎用的な技術力
そうそう、各問題には制限時間(最短は10分、最長は4時間)が設けられています。解けても解けなくても時間がきたらおしまいです。残業しない感じが普段の仕事っぽくていいな。