CAT GETTING OUT OF A BAG

What the tester is thinking.

ペアテストと情報の共有について

朝会のあとの二次会で、Sさん(テスター)が、最近追加したとある機能がものすごく心配でたまらないと言う。新しい機能というのは、なんていうか若いから、もうそれだけで危なっかしいのだけど、そんなことを言うSさんの顔を見ていると”なんとなく心配”というよりは、もっと具体的な何かを心配しているようだった。

「Sさんの心配事をわたしも実感したいから、一緒にテストしよう!」

結果から言うと、ふたりで1時間くらいテストして、かなり深刻な問題を3つ見つけ、それはすぐに開発側に伝えられた。

予想通りSさんはかなり具体的なテスト(テスト対象に与える複数の条件や状況)をすでに思い描いていて、ペアテストを通してわたしはSさんの心配事を実感できたし、こんな問題が起きるなら…と、わたしはわたしで新しい心配事が湧いてくる。もちろんちゃんと動いたケースもふたりで見ているから、それはそれで安心した。

「早めに見つかってよかったね」
「でも、これまだまだバグでそう」
「でるよね」
「今日のが直ってきたらまたやろうよ」

そうそう、先月クックパッドでテストの話をしたときの懇親会で、なんと4名もの方から「(探索的)テストの具体的な内容は、どこかに残して共有されているのですか?」と聞かれたんだっけ。あのときは「バグならチケットに残るけど、正しく動いちゃったやつをひとつひとつテストケースに再展開して、改めてどこかに書き残すことはしてないなあ」と言ったのだけど、今回の場合だと、ペアテストの様子は数名のプログラマーにも話しているし(ああ、こういう日常で、それぞれの記憶の中に残し合ってるんだよなあ)と思った次第です。

情報の共有ってなんだろうね。